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2020-09

教えるということ(1) - 2008.04.23 Wed




私の「教える」は勿論ピアノです。
対象は様々で,趣味の小さなお子さん,趣味として弾きたい曲を弾ける様になりたい人,或いはずっと細々続けて来たけれど専門としてピアノに進むことを決めた人,幼い頃から希望していたピアノの道を希望して努力してきた受験生,音大は出たけれど基礎からタッチなどを習得し直したい人,実力相応のコンクールを受けたい人(最近は本当に沢山の種類のコンクールがあって驚きです),「この曲が弾ける様になりたい」という目標で大人になってから始めた人・・・数えられない程の状況にある人達です。そして私は,そのひとつずつの目標実現を可能にすべくお手伝いをしている訳なのですが・・・なので,どういう希望の方も大歓迎しています。

ただ,子供~青少年の場合,単純にピアノだけ上手くなれば良いか・・というと,そこが難しい。
私は,音楽を通じて他人の痛みが分かる人になって欲しいし,ピアノが発散や慰めの手段に使える様になり,将来人生に於いて何か問題にぶつかった時の助け,喜怒哀楽をピアノと共に出来る様になって頂きたい,と思っているので,コンクール入賞だけ,或いは音楽に於ける有名校進学を目指すだけ,その為には手段を選ばない,という方々への協力は苦手です。

子育てに於いての経験,数えることも出来ない程の反省点があり ーこれを言うと「私は育て損ない??」と言われてしまうのだけど,最初から結果が見えている訳でもなく,子育てこそ試行錯誤の連続でありまして…そういう意味では「子育て」も芸術ですかね??ー それらがあって今の「教え方」もある気がしています。

とは言え,ピアノを弾くには間違った奏法をしていては限界が来る訳で・・・幸い成長期までに来てくださった方々は,数直線のマイナスから容易にゼロ点にすんなり戻れ,無駄のないタッチ・技術を教えると,その後色々な事情でブランクがあっても,又弾きたい,と思った時には容易く(とは言え,最初は本人は愕然とするほど「衰え」を感じるのですが)戻ります。
大人になってからであっても,ひたすらプラス方向だけの練習をすればよいので,しかも寧ろ子供よりも人間としての脳の発達や「学習する」ことの経験があるので,ご本人が思っているよりも容易くゼロ点に戻ります。

生憎音楽的な環境が無いまま過ぎてしまった方々には,大人であれ子供であれ,表現面はまず真似から入って頂くので,ピアノ二台は必須。少し音楽に理解が出来たところで(年単位ですが),色々な弾き方を示してみて選択して貰ったり,或いは「歌詞」や「物語」を作って貰ったり(これはプライバシーに関わる年齢になれば,問い質しません)。

私が言うアドヴァイスを自分でササッとメモ書きする人も居ます。レッスンを録音して行く人も居ます。
小さいお子さんには,以前は楷書でしっかり楽譜に書き込みをしていたのですが,最近は楷書が出来ないばかりか,パソコンに頼り過ぎているため文字は苦手。小学生にすら「どういう漢字だっけ?」など逆に訊く有様・・・
「貴女って変わっている」と言われること屡々ですが,私は最初のうちは「録音する」ことを勧めています(いや,義務付けているかも)。何故なら,客観的に生徒本人の弾き方と私のアドヴァイスを自分で比較して欲しいから・・・
ただ,10年も通っていて,毎回録音に頼るのは如何なものか,最近痛感はしています。10年のお付き合いにもなれば(いや,数ヶ月のお付き合いであっても)私の個人的お喋りまで必ず入ってしまう訳で・・・それもちょっと問題??
一対一のレッスンで,ある程度人間としてのお付き合い,ピアノの存在がその人にとってどんなであるか,私の指導がその人の人生に於いてどういう位置にあるか,私自身が知りたいこともあり,自然に「お喋り」の時間も長くなること屡々・・・ピアノとは全く関係のない相談を受けることもあり,私が意見してしまって良いのかな??と思うものの,私が如きモノの拙い人生経験が役に立つなら・・と,又ピアノ以外の時間が長くなる・・


私自身については偉そうな事は言えません。
育った環境に触れますが・・・
私の育った家にはレコードプレイヤーも無く,母が午後一杯生徒を教えていた為に,練習するのは夜のほんの1~2時間だけでした。
中学からは親の目の届かない距離の学校に通った為羽目を外し,遊び放題。そして帰宅すれば往復のラッシュアワーに疲れて夜は居眠り半分・・・音が長く止んでいると母がドドドド・・・と廊下をやって来て「千絵ちゃん!!」でした。
中3の時にテープレコーダーが我が家に来て(小さな,音も悪いオープンリールでしたが),それを機会に自分の練習を再生して勉強する,という恩恵に預かれるようになりました。
高校1年の時は訳あってレッスンに通うことは止めていました。高2からは俄然目覚め,それには練習時間が足りない!!夜7時になると空くピアノ,そして昔の日本家屋ですから9時を過ぎればご近所への遠慮もあり・・・
前に書いた様に,レコードプレイヤーも無い家。聴きたい曲があると,当時荻窪の北口踏切脇にあった(今は南口にあります)「ミニヨン」という「レコード喫茶」というのですか?そこへ楽譜と共に初めて飲むコーヒー片手に巨匠の演奏に触れたものです。
その頃からは,学校の勉強は長い夏休みなど,母がピアノを使っている間に次の一学期分を自分で予習をし,理解出来ていないところは学期中に出席し,ピアノが空いている午前中,学校をサボって自宅で練習していた日もありました。もうカウントダウンの頃になって漸く,です。
大学2年になり,幸か不幸か,借地を返して欲しいとの地主よりの要請で,家を新しく建てることになり,漸くアップライトながら自分の部屋に自分専用のピアノを買って貰えた時は天にも昇る心地。
ちょっと特殊な例だったかも分かりません。なので大きな事は言えません。
でも生徒たちには恵まれた環境で,のびのびと練習して欲しい,と思ってしまいます。
生まれ持った音楽性豊かな子供は兎も角,出来るだけ偏りのない教育(いわゆる机での勉強ではなく。いえ,それも勿論大切ですが)を受けて欲しいと思います。一生を音楽に癒される為にも。

・・・とツラツラ書き始めてしまったものの,とても「日記」に書けるものではありませんでした。
語弊を招く様なことがありましたがお詫び致します。
それに大まか過ぎたので,これは「その1」として,又続きを書くことにします。


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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
★恩師のことは55年間を遡り少しずつ記載するつもりです。目下のところはこれだけです.
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Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
★Copyrights©1997-2020 Chieko Oku All rights reserved.
制作・著作:奥千絵子
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