本日の試行錯誤 - 2011.08.19 Fri
生徒と言っても私より少々お若いだけの方。
中学から音大の附属に通われており、それだけに長期にわたりレッスンは短時間、基礎的な矯正を受けぬまま今に至ると推察。
(快諾を得たのでアップ)
どうしても余計な力が入り、著書に記したあれこれの「脱力方法」も試して頂くも、勿論即効力は無いが…
目下のところ;
1.【C】と【D】のタッチ、つまり指の重さで1本ずつ鍵盤を下げる→隣接する2本ずつ交互に重さをかけ、且つ「鍵盤に押し上げられるが如き」レガート→「ドレミファソファミレ」の連続で同様に(→ハノン第1番)→同様に腕の重さも加えて強弱の幅を拡げる
2.【A】のタッチで指先の関節、及び連なるスジの強化(これも指1本ずつ、及び隣接する指2本交互)
3.【B】のタッチで指の付け根からの瞬発力を付ける(同上)
というメニューをこなして頂いている。
けれども、1本の指を下げるにも他の指が突っ張って上がってしまう。このままではいずれパッセージを弾くようになってもテンポアップに限界はあるだろうし、ましてや音色どころではなかろう。
いずれのタッチも指は、一旦鍵盤を下げたら、若しくは掴んだなら、即刻緩ませるべき。
上半身をダラリと下げて揺する→肘を肩の高さに上げてその先をダラリと下げて揺する→自分で自分の腕を持ち上げ、(ピアノの無い場所で)ストンと落とす→それを鍵盤上で。
それらは出来ても、いざ指を動かすとなると別で・・・
閃いた!!
ピアノに向かった時、身体の内部が緩んでいないのではないか?
ならば、まずは一番リラックス出来る姿勢で練習したらよいのではないか?
という訳で、椅子の位置を少し前に移動し、椅子の背に楽にもたれて頂き、今までの練習をして頂いた。
【A】のタッチで

【B】のタッチで

あらまぁ~!不思議!!
ちゃんと1本ずつの指が独立して動く。いや、勿論動くのだが、その際に他の指が突っ張って上がることはなくなった。
ご本人も「とても楽だ」と。
暫くは指に関する基礎ばかりなので、この椅子の背にもたれる座り方で練習して頂くことになった。
全身が緩まって、それが当然の状態と感じられるようになったら、姿勢を戻して上記の練習をして頂こう。
焦らずに週単位~月単位で。
身体ごと緩まれば耳もリラックスし、音色のコントロールにも繋がる筈。
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