数日分の記録 - 2010.08.18 Wed
8月13日(金)
工事の都合とかで、延々歩いてMRIを受けてきた。
3分から5分と書いてあるが、私には15分かかった。まるで物件の「駅から…」みたいだ。
しかも、この地図を見てすんなり到着出来たなら、脳の検査は不要、と思ってしまった不届き者。

8月17日(火)
病院へ結果を訊きに行く前に、メールを書かねば、添付を仕上げねば、原稿チェックを何とかせねば・・・等々「ねば」の山積みで起きても、何も捗らず。
私のオンボロ車は流石に暑かった。窓を開けても暑い!閉めればもっと暑い!!クーラーが効く前に病院に着き、帰りもクーラーが効く前に途中のスーパーに着き、帰宅したら、買ったアイスクリームが溶けていた。
結果の画像を見せて貰ったが、2000年の微少梗塞点々・・の当時より、遙かにきれい。目立つものは私にはひとつふたつしか分からなかった。
夕方から娘夫婦を連れて、義父の入院している淵野辺病院へ見舞いに。
二人をピックアップする前に、義父の遠くないであろう万が一に備えて取り敢えずの段取りなどを夫と話す。
娘夫婦は去年4月に入籍したが、夫君の研修医という多忙な日々から、式を挙げることも出来ずに今に至る(東大病院)。式当日だけなら何とでもなるが、その前の事務雑務は到底できまい。当直続きの本当に大変な仕事だと痛感。娘は目下看護学校在籍(2006年東大文学部卒の後、暫くフリーターを経て)。二人で住める家が見つかる迄の暫くは我が家に居たが、義父の世話を実によくしてくれた。式は予定が立たないまま、この夏、たった5日間の休み(=今年唯一の休暇)が取れたとのことで、思い立ってウィーンへの遅い新婚旅行が19日から3泊5日で控えている。
おじいちゃまに会えなくなる可能性を考えて、ソレっとばかりに連れて行った。
雨がぽつぽつ降っていたのが、突然夕日が現れた。


先日来酸素マスクの世話になっている義父。呼吸の苦しさもさることながら、痰が絡んで苦しさに輪を掛けている。ナースコールをして抜いて貰う。
この数年は、ペースメーカーで生き存えていたと思う。その心臓もペースだけは刻んでも(Schrittmacherの言葉そのまま)充分な機能は果たしていないようだ。素人判断ながら全身の隅々、及び肺に、勢いよく血液を跳ばすことが出来ていないのではないだろうか。
二人は我が家でもそうだったように、実に優しく好く接してくれ、娘は意識のない義父に語りかけ、さすり、目の周りを丹念に拭き、些細なパジャマのシワが痛かろう、と直してくれ、娘婿は薬剤を調べたり、様子を観察してくれる。
医師の話では、もういつ何があっても不思議はない状態だそうだ。
(後日娘経由で聞いたが、娘婿も検査データを見て察知したが、我々には知らせられずにいたらしい…)
8月18日
朝5時頃、夫のノックで目覚める。
「親父の呼吸が止まったと病院から電話があった。行ってくる」と・・
「私も…」と言いかけ、これはもう最期なのだ、戻って来た時を考え、スペース作りと掃除だ!と現実に頭が方向転換。暫く部屋の主が留守だった為、あたかも物置の如く・・・
夫から電話あり、到着した6時25分を死亡時刻と判定。
田中春弥・洋画家、享年96歳。
昨年辺りから体調を崩しがちで入退院を繰り返したが、生涯現役、と言ってよかろう。
まるで、孫娘に「やっと会えたね」と、安心したかのような旅立ち。
(娘に言いたそうにしていた意思は、娘にはしっかり分かったそうだ。動かない手を必死で動かしていた。目をうっすら開いて信号を送っているようだった。娘のみならず、娘婿のこともとても可愛がっていた。)
夫の親友が直ぐに葬儀社を手配してくれたそうだ。
片付けは妥協範囲で何とか進み、凄まじかった床も拭いてワックスをかけ、絵の具その他の汚れはカバー類で覆い隠した。
妹にも知らせたところ、多忙であろう中、来て手伝ってくれ、本当に助かった。間に合った。
息子には、やっと出勤途中で連絡が付き、妻と子供を連れてやって来た。
賑やかさに救われる思い。
義父は帰宅してドライアイスに囲まれる。
19日午後3時に納棺式、20日午後2時、多磨斎場(日華?)にて荼毘に付すことに決まった。
生花と弔電が次々届く。
所謂葬儀は「偲ぶ会」として、涼しくなった頃を予定(秋)。
夜、早速インターネットのニュースにて訃報が流れる。
新聞は兎も角、ネットでは住所は出さないで欲しい気がした。
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