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2020-04

感謝を込めて - 2010.02.24 Wed

ベーゼンドルファーの調律師であられた神谷修務さんが亡くなられてしまった・・・
お通夜に参列させて頂きました。

去年の11月、府中の森ウィーンホールでの調律をお願いしてあったところ、別な方がいらして、闘病中である旨お話しくださいました。お大事にお伝えください、とお願いしたところ、数日後に「入院中なんだよ」とご本人より電話にて、抗癌剤治療や肺に溜まった水を抜く辛さから、私の夫にもくれぐれもタバコは止める様に伝えて、と逆に心配下さっていました。
でも、薬による治療が無い時には仕事もなさっている、とのことでしたから、又コンサートの折にはお願い出来る様になるのだろう、と信じていたのですが・・・

「日本ベーゼンドルファー社」がまだ平河町の砂防会館内にあった頃、「日墺文化協会」が設立されて暫くそこの一角を借りていた1980年代、協会設立に関与した夫の用事に私も何かと同伴し、日本でもベーゼンドルファーとはお付き合いが始まりました。ウィーンに居た頃には学校のレッスン室もホールも、演奏会場も全てベーゼンドルファー。下宿での練習もベーゼンドルファー。ですから帰国後も引き続き今に至るまで、本番ではベーゼンドルファーを選んで30年近くになろうとしています。自宅でも、ウィーンから持ち帰ったベーゼンドルファーを今でも一番使用しています。
調律師は大きな縁の下の力持ちの存在です。

神谷さんには我が家のピアノのみならず、私の好みを知っておられる調律師としてホールでも助けられていました。
丁度今、プロフィールの音楽にアップしているシューベルトの連弾も、当時のカザルスホールに、ベーゼンドルファーのインペリアルを無料でお借りし(シューベルト記念の年のコンサートだったと思います)、調律は神谷さんでした。
CDも、ヴァイオリンの小森文子さんとの「フランス派ヴァイオリン曲集」、リサイタルのライヴ「名曲のたのしみ」の調律もです。
特に「名曲のたのしみ」の折には、私の乳癌のみならず、まだその時には不明であった「多発性筋炎」の為、握力が甚だしく低下しており、その事を考慮して出来るだけ音量の幅が出る様に、つまり弱音が限りなく出、しかも粒が揃うように整音下さったのではないか、と思っています。
音色はしっかりCDに残っています。
神谷さん、有難うございました。
心よりご冥福をお祈り致します。



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● COMMENT ●

Re: No title

たろうさん

コメントを有難うございました。

本当に調律師さんの存在は大きいです。
どんな楽器でも針を一本刺す技術で音色が変わります。良くも悪くも…
あの「キラキラ星」を弾き始た瞬間は、自分まで空に舞うのではないか?と思いました。

No title

「名曲のたのしみ」第1曲目「キラキラ星変奏曲」の最初の1音から美しく、心に沁みわたる音色・・・素晴らしい調律師さんの存在もあったのですね。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。


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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
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Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
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制作・著作:奥千絵子
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