純正オルガンの歴史(娘の文章です) - 2009.10.16 Fri
私には到底纏まらない内容を…娘に頼んだらサラサラっと書いて送ってくれた…
という訳で,下記は娘の文章そのままです。
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先日Leipzigの楽器博物館で見付けた謎の楽器。

取り敢えずオルガンの発展の中で
誰かが何かやり過ぎて訳が分からなくなった、
という認識でスルーしつつも面白いのでフォトシュート。
先日の旅では何かと芸術だとか音楽学という単語を目にした。
Leipzigには音楽学の大学があるし、
Wienでも宿泊したペンションのすぐ傍の目立たない建物の
入り口にも何やら音楽学校らしき看板があった。
宿泊先は市場の脇でアジア人も多くアジアンマーケットも多い区画。
変な場所にあるもんだなと思った訳なんだけど。
今しがたBSで見掛けた番組で
「純正調のオルガン」を探してベルリンからウィーンまで往くという
中々奇特な内容のものがあった。
こういうのは詳しくないので内容は省く(専門家に任せる)が
かいつまんで言えば
現在の音階は昔から同じ音の幅だった訳ではなく
様々な研究が重なりながら取り敢えず今の音階に至った訳だ。
今の音階もオクターブ(ドから上のドまで)を分ける
あの音程も「平均律」との名前とは裏腹に
完全な等間隔では刻まれてない訳でして。
そんな理系の仕事の中で現れた、
正確な幅で刻まれた音楽重視の間隔の音、それが「純正調」。
で、その純正調の音階のオルガンを所望したのが
昔のドイツ皇帝。
で、依頼されたのがひとりの日本人男性「田中正平」。
色々試行錯誤を重ねた結果、彼はそれを完成させたらしいのだが
如何せんドイツと日本は敗戦国。情報も消失したものがあるんだろう。
…が、今でもその純正調のオルガンを使っている場所があると言う。
それがどうやらウィーンにある音楽学校。
入り口見て吃驚した。
だって其処、宿泊先の御近所さんにあった謎の学校らしき場所。
内部は綺麗でちゃんとしたホールもあったんだけど。
其処にあったのが、
鍵盤の上に大量のボタンが配置された不思議な楽器。
この形、どっかで見覚えが…
………って、Leipzigで見たあの謎楽器じゃねーか!!!
ボタンの形はちと違うけど配置は一緒じゃねーか!!!!!
うん、やっと分かったよ、あの謎楽器の正体。
鍵盤が勿論一般的に演奏される部分なんだけど
上の大量のボタンも細かい音程を示す「鍵盤」だったのだ。
(2017年9月、写真↓追加)

番組の旅人は西村由紀江。
101回目のプロポーズのピアノ弾いてた人なんだけど。
猛特訓の末弾いてましたよ、アヴェ・ヴェルム・コルプス(確か)。
いやなんか…
音声が無ければ音楽を奏でているって分からないね、あれは。うん。
そんな偶然の、時間を掛けた大発見でありました。
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番組終わりの方で,伊藤博文がドイツ皇帝に謁見した折,皇帝の「田中正平はどうしているか?」との問いに,伊藤が「ぽかーん」(テレビではそうは言っていませんが)と答えに詰まっていたところ,「ドイツ人誰もが知っている田中正平を日本人の代表が知らないとは何ごとだ!?」と怒った,との逸話もありました。
段々と娘の代筆にならぬよう,頑張りたいと思います。
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