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2020-10

連絡に使うとは…(譜例画像追加) - 2009.09.26 Sat

「試演会兼レッスン」の様な集まりに関するものです。
(今回は、今年没後200年のハイドンと生誕200年のメンデルスゾーンの曲のみ)

以前でしたらプリントアウトをし、お一人お一人に手紙を添え、封筒に入れて宛名を書いて切手を貼り、投函していたものでしたが…

この様なネット上に、連絡も兼ねてコピーペーストにてアップ出来るのは、良いことなのか良くないことなのか・・・少なくとも私の手間は大いに削減されます。
(個人情報の部分は消します)

___________________________

2009年9月26日 配布プリントから

結局必要を感じて書くことになりました。
大急ぎで書きますので、抜け落ちている事がありましたらご指摘ください!!

- 本日の課題 –

自分で弾く場合は勿論のこと、他の人の演奏を聴く場合も、評論的耳を持ちましょう(良い点、直すべき点の両方)。人の振り見て我が振り直せ(口癖)

時代背景を考えてみましょう。


< オリジナル曲 >

【ハイドン】(1732 ローラウ~1809 ウィーン)
当時としては甚だ長生きをした作曲家です。その間に楽器の開発が進み、どんどん変遷します。

オーストリア継承戦争(カール6世に男の子が居ないまま没した為に、ハプスブルクは神聖ローマ皇帝の位を外され、オーストリアは長女マリア・テレジアが継いだ。それを不服とするプロイセン等との間に起きた戦争)勃発の1740年には、既にこの世に居た訳です。

ところで、ひょっとすると今さら訊けないかも分からない単語
エスターハージー(エステルハージー・Esterházy):当時のハンガリーの大貴族(公爵)で、ハイドンをおかかえカペルマイスターとして雇った主。
エスターハーザ(エステルハーザ):その大貴族所有のアイゼンシュタットにある宮殿(パリのベルサイユ、ウィーンのシェーンブルン宮殿の模倣とも思える)。1761~66年、ハイドンは副楽長。1766~、楽長ヴェルナーの死と、このエスターハーザの完成で、ハイドンが楽長となった。追記ながら、このエスターハーザに於いてハイドンは膨大な量の作曲をし、指揮をし、楽譜の整理・整備、楽器の補修に、はては経営係まで(つまり演奏家との契約と人事掌握)をこなしました。更に追記ながら、1790年にエステルハーザを手放されてから、ハイドンはアイゼンシュタットとウィーンを往復する様になり、1年の大半を滞在しているウィーンにて「天地創造」「四季」を成功させています。
Hob.:Hoboken(ホーボーケン)ハイドンの研究者で、膨大、且つ雑然としていた彼の全作品を整理し、番号付きの目録を約40年かけて完成させた人です。


どの様な楽器(チェンバロ、初期のピアノ)で作曲されたか。
ピアノ、と言っても、例えてみるなら今の時代にもアップライト、ヤマハのグランド、海外の著名なメーカーのフルコン等々がある様に、当時のピアノは一般家庭にはまだまだ普及していない「海外のフルコン」状態だったことでしょうし、習い事としては貴族の家庭に許される特殊な存在だったに違いありません。

1)コンチェルト D-dur Hob.XVIII/2 D-dur(1765年頃作曲)は「チェンバロ・コンチェルト」として書かれています。
鍵盤数も圧倒的に少なく、二段鍵盤で弾ける場合やストップ(音栓)数が多い場合はまだしも、一段鍵盤でストップが無い場合でも弾ける様に、オリジナルは音の数も少なく書かれています。これは場所によっては増やして構わないと思っています。

2)鍵盤楽器の為のソナタ(Hob. 順に並べます)
Hob.XVI/20 c-moll(1771)チェンバロ及びピアノフォルテの為の
Hob.XVI/27 G-dur(1776)チェンバロの為の
Hob.XVI/34 e-moll(~1784)チェンバロ及びピアノフォルテの為の
Hob.XVI/52 Es-dur(1794)ピアノフォルテの為の

圧倒的に(寧ろ、殆どが、に近い量の)長調が多い彼のソナタの筈が、何故か半分が短調になってしまいました。

作られた当時の楽器がどうあれ、現代のピアノで演奏する訳です。アーティキュレーションは自由ですが、よく考えましょう。
又、ハイドンのスタッカート記号は、所謂スタッカーティッシモ記号となっています。これは彼の単なる習慣で、スタッカート、メゾ・スタッカート、或いは音価よりは短く、と思ってください。場所により長さを判断することです。

3)鍵盤楽器の為のその他の曲
「アンダンテと変奏曲(Andante con Variazioni)」Hob.XVII/6 f-moll(1793)



【メンデルスゾーン】(1809 ハンブルク~ 1947 ライプツィヒ)

(記載は時間切れにて最低限だけに留めます。)

作品番号は、Op.72迄は生前に付けられました。

1)無言歌集
第6集までは生前に、残る2集は没後に出版されています。
いずれもライプツィヒのBreitkopf & Härtel社です。


Op.19/1, 2, 3
Op.30/3, 6(通し番号9, 12)
Op.38/6(通し番号18)
Op.62/6(通し番号30)
Op.67/4(通し番号34)
Op.102/3, 6(通し番号45, 48)
版によっては全曲にタイトルが付いている譜面がありますが、上記の中で元々タイトルが付いているものは、「狩人の歌」「ベネツィアのゴンドラリート」「デュエット」「春の歌」「紡ぎ歌」だけです。

2)Rondo brillante(ピアノとオーケストラの為の)Op. 29 Es-dur

3)Variations Sérieuses(厳格なる変奏曲←厳粛なる、と訳したいです) Op. 54 d-moll

4)3つの練習曲集Op.104より第3番 F-dur

その他、入れたかったのはfis-mollのファンタジーOp.28 や、ロンド・カプリッツィオーゾOp.14, 6つのプレリュードとフーガOp.35があります。

(後日追記:1)と3)は準備出来ずに2)と4)のみとなりました)




< アレンジもの >
(全て二台ピアノ用編曲・奥千絵子)

これを通じて学んで頂きたいのは、元が歌の曲であった場合には、歌詞の意味やイントネーションに従って表現方法やフレーズを考えることです。これはオリジナルのソロの曲を弾くことに多いに役立ちます。又、元がオーケストラの曲の場合には、現代のピアノを使うのですから、オーケストラの各楽器の音色の模倣出来、つまりタッチの工夫をして頂きたいのです。ペダリングもです。
アンサンブルに慣れる、ということは大前提で、です。今日は、この「大前提」に終わるかも分かりません。


【ハイドン】
1)シンフォニー第94番「驚愕」(1791) Hob.94より第2楽章(ドイツ語ではMit Paukenschlag= ティンパニー付き、と言います)

2)オラトリオ「四季」より:春から「Komm, holder Lenz !(来よ,優しき春!)」


【メンデルスゾーン】
1)歌曲「歌の翼に」Op.34(1834)

2)付随音楽「真夏の夜の夢」より「結婚行進曲」Op.61(1842)

その他、例の「Festgesang」や、交響曲第2番「Lobgesang」も考え中です。


____________________________

ハイドンのD-durコンチェルトの譜例を載せます。

大元のオーケストラスコアに書かれているチェンバロパート、これがオリジナル譜です。
左のページ下段からソロとして入り、右のページ第3小節目から反復があります。
殆ど同じです。

(クリック拡大でご覧ください)
Haydn+score_convert_20090928212204.jpg


下の様なピアノ用譜面も存在します。
Haydn+Konzert_convert_20090928212101.jpg

この2段目は、スコアの右ページ(つまり二度目)に該当しますが、音が多くなっていますね?
オリジナルではありません。

ただ、間違いか?と言えば、そう言い切れるものではありません。
楽譜のページ下にオリジナルの譜例も載っております(カットしてしまいましたが…)。


前にチェンバロという楽器が…という事で記載した通り、ここが2回目として少し大きな音、と言いますか派手な音を求めた場合、8フィートと16フィートの両方の弦を鳴らす設定に出来ます。
それを具体的に譜にしますと;
Haydn+Beispiel_convert_20090928221812.jpg
(Finaleで記譜)

実音はこの様になる訳です。
ただ、手が足りませんね?
それで、二つ目の譜の様な提案となる訳です。
これを鵜呑みに最初から読むことは感心しませんが、一つの例として参考にする価値はあります。



以上、チェンバロ曲を現代のピアノで弾く為の一例でした。



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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
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Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
★Copyrights©1997-2020 Chieko Oku All rights reserved.
制作・著作:奥千絵子
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