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2020-10

奇遇 - 2008.02.12 Tue

今朝は凄まじい霧だった。

霧3


霧2


霧


昨日は18区(Währing)の区役所へ。
今日は17区(Hernals)の区役所へ。

昨日のことは書いたが,今日は・・・

朝から街に出て疲れ,帰りの電車ではぼ~~っと座っていたところ,駅名を告げるアナウンスが「Hernals」と言った様な気がして慌てて降りた。Hernalsで途中下車して買い物をしようと思っていたから。
ところが降りてみたら全然違った。東京のバスと同じで,停留所名を言ってから,その傍に何があるか,という様に説明が入るのだが,どうやらその説明の方が耳に入ったらしい。景色も慣れているし,駅名を間違えるほどドイツ語に疎い訳でもない。

降りたところは,すぐ正面にSchrammel※(後日説明)の像があり,一度降りて写真を撮ろうと思っていた場所。・・・あぁ,今日こそどうぞ,と呼ばれてしまったのかも,とおもむろにポケットからデジカメを出して撮影。

Schrammel3


Schrammel2


Schrammel


さて,「奇遇」のタイトルは,そのことだけではない。

実は,日記に書くつもりは全くなかったことなのだが・・・

日本の文化庁には,芸術家に対しての海外派遣を援助する給付金制度というものがある(手元に資料が無いので,全て正確な名称で記載出来ない)。往復の航空費用と,一日一定金額の生活費が給付される。
年齢制限が無いものもあり,それは10年くらい前には1年間,というものもあったが,今では3ヶ月となっている。
その海外派遣の申請を提出したいものだ,と何年も思いつつも実行に移せていない。
それは(この様な公開の日記に書くことの是非が問われるかもしれないが),条件の中に「健康診断書」がある。
私の場合は,膠原病という難病指定の病気があり,目下治療経過観察中。これは公費負担にて治療を受けているもので,診療費用も月々信じられない援助を公費で受けており,投薬代ときては自己負担額ゼロ。
この様な病気を持っていることを隠して書いてもらう訳にも行かない。隠して書いて貰ったとて,何かが起きた折にはどこも責任は取れない。
いずれにせよ申請したところで通る訳もない,と「駄目もと」すら逃げていた。

何をする為に?と思われるだろうが,私の場合は「Schrammel音楽」に関しての資料作りと,まだ日本で再現していないレパートリーの編曲。それらはシュランメル兄弟が生きた土地に生活し,肌でも味わいながらドイツ語の資料を探し,曲を場合によっては録音から書き取り,更に我々の室内楽編成にアレンジする・・という,夢のまた夢のそのまた夢の様な願い。
あくまでも研究をしに行く訳で,研究発表が出来るかどうか,ということも躊躇の一因でもある。

今回夫の演奏旅行へ是非ご一緒に,とのお誘いを受け,飛びついた理由のひとつには実はこのこともあった。しかし,ずっと引きずっていた体調不良は,この階段と坂道ばかりの道が当初すっかり輪をかけた。
夫が日本に帰った後も居残っているのは,娘のドイツ語のこともあるが,密かに何か出来るかもしれない・・・ということもあった。しかし「…ねばならない」を避けるべし,と言い訳をしつつ,結局1ヶ月半がのんびりと過ぎてしまっているのだが…。


話を今日のその「ぼ~~~っ」に戻す。
昨日のミニッヒの展示が区役所の中の一画だったことを思い出し,そうだ!Hernalsの区役所はどこにあるのだろう??と思った。何となくそこらを歩いてキョロキョロ上を眺めて歩いていたところ・・・

そのSchrammelnの像の斜め向こうに「Bezirksamt Hernals」(ヘルナルス区役所)と書いてある建物があるではないか!!

すぐさま飛んで行った(実際にはのろのろと歩いて,気持ちは飛んで)。
一階の守衛の様な人に事情を話したところ,二階(ドイツ語では「一階」と数える。日本で言う一階がゼロで,二階が「ひとつ目の階」という数え方だ)に行って左の部屋,と教えてくれた。
ドアを開けて入って行くと,左にシュランメル・ムジークを奏でる人々の小さな像が展示してある。

Schrammel9


Schrammel8


Schrammel7


Schrammel5


Schrammel6


奥から親切そうなおばさん,もとい,係員が出てきてくれたので,実はこれこれこの様な訳で,何か資料を探しているのですが,と話してみたところ,奥から冊子を持ってきて見せてくれた。パラパラめくってみたところ,この区の歴史や風土や,土地が輩出した著名人に関する話が書かれてあるようだ。ほんの1センチ程度の厚さだが,ハードカバーのなかなかの冊子。
何か見つかるかもしれないですよ,と言われ値段を尋ねれば,これは配布用とのこと。流石,歴史の街のすること!!

大切に握りしめて電車に再度乗り,冊子をめくれば,シュランメルの話も載っていた。本当に何か探す糸口になれば,と思う。

更なる奇遇は,その訪ねた部屋の一角に飾り棚があり,「府中市」との文字が書かれた板(何という名称??)や,日本の風物・贈り物が置かれていたこと。
訊けば,ヘルナルス区と府中市は姉妹都市なのだ,という。

それらを,帰宅して娘に話したところ,「お父さんお母さんたち,よく府中の森で演奏したわよね」と言う。・・・・・・確かに!!しかも,唯一出版したSchrammelのみによるCDは,その府中の森芸術劇場の「ウィーンホール」というところだった。ひょっとして主人はそれを意図して,会場を選んだのか??とすぐさま国際電話(滅多にしない)をかけてみたところ,そのCDの演奏会当時は,まだ姉妹都市ではなかった,と言う。

これは…やはり導かれてしまったのだろうか???


宣伝になってしまうが,その「シュランメル讃歌」とのタイトルのCD,販売に関わっているAmazonのサイトを貼付けさせてください。画像がなく,手元のこの新しいパソコンにも入れていないのが残念。(曲目やカスタマーレビューなどをご覧頂ければ幸いです)

シュランメル讃歌はこちら

その中で演奏している「ドルンバッハの戯れ」のドルンバッハもまさに今住まわせて頂いている家のすぐ傍。

Schrammel114



最寄り駅のすぐ傍にある記念碑。

Schrammel12

これはもう,少しでも着手せよ,ということかも分からない。


余談ながら,よく我々が演奏する「ヘルナルスの小さなカフェにて(レオポルディ作曲)」の「ヘルナルス」,実際には「ヘァナルス」,更に早口で言うと「ハナルス」と聞こえる。タイトル訳を書き換えねばならないか??

**********************************
12. Februar 2008 -zufällige Überraschung-

Heute fuhr ich in die Stadtmitte, um die verschiedenen Sachen zu erledigen.
In der Straßenbahn auf dem Heimweg hörte ich schlummernd "Hernals".
Eilig stieg ich aus, weil ich in der Nähe der Station "Hernals" auch etwas einkaufen wollte. Aber dort war nicht Hernals, sondern wahrscheinlich hörte ich nur einen Teil der Ansage "das Amtshaus Hernals".
Das war ein Platz, wo ich schon lange einmal aussteigen und das prächtige Denkmal der Schrammeln fotografieren wollte.
" Ah, es war, als hätte das mich gerufen."
Ich nahm meine Fotoapparat aus der Tasche und konnte es endlich fotografieren, auch jeden Spieler des Quartetts.

Das war aber noch nicht alles.

Das folgende hätte ich vielleicht nicht schreiben sollen.

Es gibt in Japan Stipendien ohne Altersgrenze, die die Kurturbehörde vergibt, um dadurch Künstlern ihre Forschungen im Ausland finanziell leichter zu machen.
Ich weiß nicht genau, was man bekommen kann. Aber sicherlich werden mindestens die Flugkosten und 10000Yen pro Tag für drei Monate finanziert.
Es gibt auch längere Stipendien, aber leider mit Altersgrenze.

Obwohl ich seit langen daran denke, habe ich noch nie um ein Stipendium eingereicht.
Das Stipendium hängt von einer Bestätigung ab, die der Bewerber für körperlich und geistig gesund erklärt.
Ich habe eine Krankheit. Sie heißt Dermatomyositis, gehört zu den Kollagenkrankheiten und ist von der japanischen Regierung als hartnäckige Krankheit kategorisiert.
Dafür wird mir immer noch beiden Kosten der Untersuchungen und Medikamenten finanziell geholfen.
Deswegen habe ich immer gezögert ein Stipendium einzureichen.

Diesen Umstand darf und möchte ich nicht falsch darstellen.
Aber jedenfalls wäre diese Bewerbung wertvoll.

"Was für eine Forschung?" könnte man mich fragen.
Ich plane eine Forschung über "die Brüder Schrammel", ihre Werke, und auch Bearbeitungen für unsere Kammermusikgruppe, um den Reiz und Zauber der Schrammelmusik auch in Japan zu verbreiten.
Später will ich Bücher über die Brüder Schrammel schreiben oder vorhandene ins Japanisch übersetzen.

Zufälligerweise wohne ich jetzt im Bezirk "Hernals".
Hier in Dornbach in der Nähe der Wohnung unserer Freunde müssen die Brüder Schrammel gespielt haben.
Die Ortnamen "Dornbacher Strasse" oder "Dornbach" und "Schrammelgasse" weisen darauf hin.

Wir spielen in Japan sehr oft "Dornbacher Herz".
In der Dornbacher Strasse steht auch ein Denkmal von Schrammeln.

Ich fragte die Beamtin in Bezirksamt Hernals, ob es Forschungsmaterial gibt. Sie gab mir ein Büchlein mit dicken Umschlag.

Noch einen bewunderswerten Zufall gab es.
Im Vorzimmer des Amts standen viele Souvenirs aus Japan und eine große Tafel mit japanischen Schriften.
ich fragete die Beamtin, warum "Fuchu-shi" auf der Tafel steht. Da erfuhr ich, dass Hernals und Fuchu-shi Schwesterbezirk sind.
Im "Wiener Saal" des Theters "Fuchu no mori"(d.h. "Der Wald Fuchu" oder " Der Fuchuer Wald" ) machten wir CD-Aufnahmen von Werken der Brüder Schrammel.

Eine ganze Kette von glücklichen Zufälle
- dachte ich.








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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
★恩師のことは55年間を遡り少しずつ記載するつもりです。目下のところはこれだけです.
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【BGM】
Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
★Copyrights©1997-2020 Chieko Oku All rights reserved.
制作・著作:奥千絵子
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