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2020-04

久々のピアノ・サロンでの講演会など - 2008.01.30 Wed

17日に主人が先に帰国するにあたり,滞在先夫妻と共に出発前日,行きつけのホイリゲに行った(何だかんだとこじつけて一緒に食べたり飲んだりしていた気がする)。
その席で,「チェロの演奏を頼まれていることがあるので,伴奏を是非」と頼まれ,頑なに拒んだのだが…何しろ12月初めから全くピアノに触れていない。
音楽家夫妻の家であるから当然ピアノはあり,演奏旅行その他,長期旅行の度に「いつでも弾いてよいから」と鍵を渡されていたのだが,一度も触らず…どころか一度も二階に行かず。そんな指で何の伴奏が出来よう?しかも今回は休養の為の渡墺。
しかし,「きっかけがないと全然弾かずじまいになるから(内心,それで構わないのですが…)」「きっと自分の為になるから」「ゆったりした曲だけにするから」等々の口説きに負けた。

その演奏する会がどういったものかも聴かされず,話す機会も逃したまま彼らは旅立ってしまった!
2日後,ピアノのある部屋に行ってみたところ,山ほどのチェロの伴奏譜が!!
無理だ!たった10日しかないではないか??と,それでも弾けそうな順に7-8曲手掛けた。

彼らが帰宅してからよく訊いてみたところ,知り合いのお宅で何か朗読があり,その合間に演奏をするので,曲数も置いて行った楽譜全部ではないことが分かった。何の朗読か,その他どんな集まりなのか,ソリストご本人も知らされていないと言う。
取り敢えず,ピアノがどんなものであるか試してみてから曲を決めよう,ということになり出向いたところ…彼女の記憶では2台のグランドピアノがあったのだが,それらは親類に譲って,あるのは何十年も触っていないと思しきアップライトのピアノ・・・かつてピアノであった,と言った方が正しい。

その後2度の調律を経て,何とか弾ける状態になっている,という。ピッチも442が精一杯だったそう。

「朗読」の合間に演奏を,ということだったのも,当日の情報で,「朗読がではなく,どうやらエゴン・シーレに関するレクチュアらしい」となり,その合間に軽い曲をチェロと共に弾く,という。
朝のうちに少し合わせ,夜,そのお宅に向かった。

美術史や美学が専門のDr.N氏が,エゴン・シーレに絵を師事したという医師の娘さん(とは言え既に85歳)に質問しながら講演を進める筈が,彼女に一旦質問するや,彼女は自分の長い人生を語り始める。話が飛躍したまま,どうしても自分の人生全部を語りたいらしく,メインであるDr.N氏がテーマに戻そうと努めるが,一度にあれもこれも話そうとするが余り,エゴン・シーレには触れず,彼女の人生談義に終わった。最初の辺りでは余りに話が飛躍したままになる為,後ろの方から「シーレ!!」などと声(ヤジ)が飛び交っていたが,そのうち皆(半分は諦めて)聴き入っていた。

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1800年代後半から1914年の大戦開始を越えた家族達の話,更に次の戦争辺りのご本人の生活の様子,私には日本で学んだ世界史や,日本で聞いて育った日本での世界大戦が,ヨーロッパの人々にとってどうであったか,ということを現地の言葉で聴くことができ,大変有意義な時間となった。
但し,その時は集中して聴いていた筈が,どんどん抜けて行ってしまっている。折角持参していたRolandで録音しておかなかったことを甚だ後悔。

演奏もチャイコフスキー2曲「センチメンタルなワルツOp.51/6」「ノクターンOp.19/4」とフォーレの「夢のあとに」だけになったが,これがなかなか素晴らしいチェロ演奏,流石Gさん!本番の情熱がこちらに乗り移り,伴奏もアップライトにしては…とても楽しく演奏出来た。
会が終わって手作りのおもてなしを受け,暫し歓談。

娘も同席し,某大の美学芸術学科卒が故,内容もドイツ語が半分以上理解出来たならおそらく興味深かったろう,いや,ひょっとすると又大学に入りたい,等と言い出すのではないか??と推察・・・
十分楽しめたそうだが,やはり余りに話が飛躍していくので,筋が掴めなかった,とのこと。


この様に,ヨーロッパでは普通に行われるという,ごく普通の家庭のサロン(25人くらい収容)にて演奏やテーマに基づいた講演に改めて魅力を感じ,私が日頃生徒達を中心に行っている似た様な催しも,今後続けて行きたい,と改めて思って帰宅した。




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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
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Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
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制作・著作:奥千絵子
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