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2020-09

母の急逝 - 2007.01.06 Sat

遡った日記です。
リサイタルの3日後に母を失いました。
母の口癖は「貴女は一生療養の身なのだから…」でした。いつも私を気遣い、このリサイタルも12月に開くことを5月に突然決め、しかも秋になって突然曲目を変更し(シューマンのカーナヴァルOp.9の他に、ファンタジーOp.17も入れたのです。最初に予定していたモーツァルトのソナタをやめて)、それによる私の体力を案じてくれていました。そのことも母の寿命を縮めてしまったのではないか、暫く後悔に苛まれておりました。
同時進行で、室内楽のコンサートもあった為、それに間に合う様に、とCDリリースも行い…
やりたいことを済ませて、母と一緒に過ごす時間をこれからは増やそう…
それは愚かな人間の計画でありました。
焦った理由が、逆に母と一緒に居られる時間を失ってしまったに違いありません。


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下記は、中高時代同期生の仲間うちのサイトへの書き込みです(自分の文章だけですから支障はないことでしょう…)。

*************************************
Date:  2006年12月3日(日) 午前7時31分
Subject:  完売御礼とお願い


私の12月11日のチケットをご購入下さった皆様には厚くお礼を申し上げます。

お陰さまにて11月半ば過ぎに完売となりました。
その後も注文は続き、あちこちに残券は無いか訊いて廻る、という甚だしい失礼をしておりますが、ここでもそのお願いです。
4枚ほど今のところ戻って来ましたが、既にそれは去り、目下キャンセル待ちリストに17名分記入してあり、更にまだ続くことでしょう。
本当に失礼極まりないのですが、万が一、万が一です、お誘い頂いた方に何か急用が入られていらっしゃれない、等という情報が出ました折にはご一報頂けますでしょうか。コンサートの2日前くらい迄お願いを続けたいと思います。

まさか、この様に多くの方々がいらして下さるなど夢にも思わず・・
王子ホールは設計当時、演奏家の立場からの意見を、との事で、主人共々設計図を見ながらお手伝いした関係、そしてベーゼンドルファーの磐田本社まで出向いてフルコンを選定した関係で、一回は使いたいもの・・・と思っていたのです。
収容人数は315 名。今回、200 名いらしてくだされば良しとしよう、と5月になって、空いている日を選んで予約をしたのです。
なので、あれは10月だったか、新聞広告に載せませんか?とのお誘いに、間髪入れずお願いし、11/28,29に載せて頂くことにしたのです。ところが掲載される前に既に完売してしまいました。それでも私が目下どうしているか、一応演奏出来る状態までに(身体も家も)なっているご報告を兼ねて載せてください、としたところ、とても親切な担当の方が、「それでは上半分を完売御礼とし、下半分にCDの宣伝を入れましょう」と臨機応変の対応をしてくださいました。感謝!

それにしても疲れました。マネージメントを付けない、って、本当に大変!パンフレットの印刷(今回は自分で)、送付、チケットも作成、送付、受領、それらの情報を一覧に記入、音楽雑誌とのやり取り、プログラムノーツ書いて印刷業者とやり取り(これだけは依頼しました)、ホールとの打ち合わせ事項、・・・CDも相俟って -あのみなとみらいで売り損なったお陰で、有難い感謝すべきことに、来る日も来る日も梱包&送付。忙しかったけど半分を業者に取られずに済みました!!!- (リサイタルの時にはボランティアの方々が売ってくださいます)・・・「ご案内状」から入れたらおそらく2千通以上の宛名書きをした計算になります。感謝すべき忙しさではあります。室内楽の時はどうって事ないんですが、リサイタルとなると記憶する音符の数も技術も、何よりも私ひとりにかかってくる音楽性・・・やっと練習に打ち込む日々が始まりました。(間に合わない・・・・すみません・・)

誰か素晴らしいパトロンに出逢わないかなぁ・・・・・目下の実感・・・

話が朝っぱらから逸れてすみません。いつもこんなだ!
そういう次第で、もし一枚でも二枚でも手に入りましたら宜しくお願い致します(私自身、ご招待したい方々も招待して出来ず、それらも予約リストに載せようか、という現実です・・・)
とても失礼な事を書いた気がしますが、読み直さずこのまま送信させてください。



Date:  2006年12月14日(木) 午後6時55分
Subject:  Re:

母が今朝11時25分に逝ってしまいました・・・

大動脈乖離だと思います。
整形外科に通院し,病院のドアを出て一歩止まった,と思ったら前にどーーーんと倒れてしまったそうです(リハビリの先生が遠くからずっと見送っていたそうで)。

介護保険の申請新たにして(介護度3ランク上がり),病院の往復の付き添いを頼んだのに,母が頑なに断ったから,とケアマネは素直に引き下がったようです・・・それで主人が新しい車で椅子が昇降するものを購入したのですが,先週から私の体調最優先で,今日もひとりで病院に行ったらしい。
原因は膝ではなく,手っ取り早く言えば心臓破裂・・・と言ってもよいのかな?救急病院を兼ねているので,素晴らしい即座の対応をしてくださった様です。まだ形跡(体液の)が残っていました。胸も切り開いて処置をし,縫ってありました。
もっと早く連絡くれたら(介護保険経由だった,何故か)温かいうちの手を握って送れたかもしれないのに・・

先週土曜に心臓辺りの具合が悪かった様です。(リサイタルの日に妹に言っていたそうです)でも,私に心配かけまい,と安静にしていたら治り,月曜はリサイタルを妹と並んで座って楽しんでいたそうな・・・

今年の私のハードスケジュールは一体何だったのだろう??
来年は裏に家(バリアフリーの)を建てよう,とも話していたり(それは最終的に母が「何年住めるか分からないから止める」と最近言っていたのだけど,半分は乗り気だった・・・)
今日は昼も食べず,家は若者達に任せて,今まで母のマンションで牧師と葬儀屋と打ち合わせしていました。

子供孝行な逝き方でした・・・・・
今,我が音楽室で沢山の父の絵に囲まれて眠っています。
早く我が家に越してきて欲しかった。

ご近所のママさんからの差し入れ,と若者の作った夕飯にこれからありついてきます。


Date:  2006年12月26日(火) 午前7時49分
Subject:  不謹慎ながら

母はよく短歌を詠んでおりまして,いつか能勢がダイオキシンで問題になり,当時の町長が親戚だったこともあり,母は能勢の事を結構詠んでいました。
その中に「父祖の地の在所の説明労せしに今はひと声ダイオキシンの能勢町」というのがありました。
今は,「母の死の原因説明労せしに今はひと声カトチャンの病」。



Date:  2006年12月26日(火) 午前8時19分
Subject:  不謹慎かもしれないその2

母には不平を述べること屡々でした。10 代後半から20 代の頃は「別な中高に行きたかった!!」とすら・・・
今は本当に感謝しているのです。
それを伝えそびれたのが悔やまれます。

CDだ,リサイタルだ,と父の没後20 年への恩返しばかり考え(全国に散っている大小の作品を集めて20 年の折には展覧会を,とずっと思っていたのに,それが凄まじい作業である事が分かり,いつの間にか過ぎてしまったので,せめても…と)考えてみたら向かいのマンションに住んでいたのに何日会っていなかった事か・・・
悔やまれます。
母も「雑音は今は入れないから」と,私が電話をしても思わせぶりとも取れる言葉を言っていたのが,もしかして・・・と後悔・・・急性大動脈乖離(解離)を原因とする心膜腔内出血から心タンポナーデ(心膜の中に流れ出た血液リンパ液で心臓が圧迫されて心停止する)を起こしたとの検死でしたが,急性ではなく,今になって思えば少しずつ解離していたのかもしれないです。カレンダーに不審な丸印があり,あれは何だったのだろう・・・痛みのあった日だったのだろうか??と,訪ねなかった事を後悔。
日頃はよくファクスをし,まず母の像(その折々に相応しいブタの絵)に「様」を付けて送っていたので,母はそれをとても楽しみにしていたらしいです(母はそれらを全部保管してある!!)。でも11月辺りからはファクスも書かず,携帯へメールしたり電話で済ませたりしていた。
リサイタルの翌日電話をした時,「貴女,そんな疲れている時すぐに電話なんかくれなくて良いのよ」と言いつつも,「ここのところブタの絵がちっとも来なかったわね~・・・リサイタルも済んで,これからは来るかしら・・」と言っていたのに,自分の疲れで大爆睡の2日間でした。
3日目に逝ってしまうとは・・・後悔・・・

告別式の後,お棺に入れる物の中には,父の若い頃~晩年の絵のスキャンしたものを入れたり,皆さんは手紙を入れてくださったりしていたのですが,私は「ブタの絵」付きの一枚のメッセージを入れました。母の誰も居ないマンションにもファクスで送信しました。
同じ釜の飯を食べた仲間だから,恥もない。中1のそのまんまです!添付します。開くかどうか・・・(日本語のままでマックから送ってウィンドウズで開きますか?1MBは重いですか?さっぱり分かりません)

喪主としての責任は殆ど一段落ですが,これからが大変です。
ゆっくりやります。
でも,まずは「遺産分割協議書」を作らねば,何も始まりません。銀行の解約すら。
相続税が発生する金額は無いこと(多分),実家を売却してあったこと,その辺りは幸いです。

24日の朝は母の所属していた教会のクリスマス礼拝に出席し,勧められるまま図々しく昼食会まで居座り,帰宅して3時間爆睡し,夜は自分の教会に行きました。昨日は,先週全部キャンセルした病院の科へ予約外で行き,まさに一日がかりでした。

疲れると自然に場所も考えずに眠ってしまうので(そういう体質になったみたいで),
周囲もそれに慣れてくれてしまった様で,身体は大丈夫です。と,こんな近況ですが,やっと報告する体力出て・・・。
有難う!


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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
★恩師のことは55年間を遡り少しずつ記載するつもりです。目下のところはこれだけです.
★コメントも大歓迎です。SPAM防止上、確認後に公開しております。ご理解をお願い致します.
★このブログや大元のサイトへの感想やお問い合わせはservus2008@gmail.com宛に@を半角に直して送信願います.
【BGM】
Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
★Copyrights©1997-2020 Chieko Oku All rights reserved.
制作・著作:奥千絵子
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