まむし指(4歳児)のその後 - 2018.09.26 Wed
幼児の習い事は、一人で練習しなさい、という訳にも行かず・・・
その後の報告を兼ねます。もっと早くにアップしたかったのですが、充分な練習時間も取れない夏だったので。
とても小さな手です。しかもぐにゃぐにゃ。本来の私なら「5歳か6歳になるのを待ちましょう」と言ってしまうほどです。
こんなに小さな手で、あたかも相撲力士のような海外の男性ピアニストが弾くのと同じ楽器を弾くのですから…無理があります。でもこの子供は音を出すことで、様々な理論までも(というには大袈裟ながら)音として楽しんでいるところがあるので、工夫して進めています。
例えば、音を聴いただけで「半音」か「全音」かを即答する。「半音は悲しい響きなの」と。
また、「反進行」と「並進行」も音を聴いて即答する。「三部形式のBの部分はこうなの」、と物語を言う。
楽しんでいる以上、「ピアノはやめておきましょう」は良くない!と私自身に言い聞かせました。
・5度を同時に掴むことはさせない。
・好きな童謡を、無理な手の形にならぬよう伴奏を工夫したアレンジで弾かせる。
・5度の移動には手首を左右に(脱力して)使い、第5指が鍵盤と同じ向きになること(指だけを開いて第5指が湾曲してしまう例が多くあるので)。
・親指は勿論のこと、他の指も(動画の通り、2→4の時に第4指の第2関節が潰れるなど)、それに対しては「潰れずに出せる、できるだけ小さい音で! 優しい音で!」と。世の中で頻繁に行われる「大音量を出すためには手段を問わない」と全く反対のことをしています。
「大きくなるな」と言ってもいずれ成長はする訳で…どのくらい成長するかは個人差がありますが…
私自身も6度〜7度しか届かない手で、モーツァルトやハイドンのソナタを楽しく弾けるよう、母が育ててくれたものです。
オクターブが届くようになったのは小5の終わり頃、和音として掴めるようになったのはもっともっと先です。今でも9度は届きません。・・・と言うと、私のCDでのリストなどを訝しげに思う方も多いようです。オクターヴは、拙著『ピアノと向きあう』に掲載した「割り箸を使った練習」で随分楽に掴めるようになったものです。
話が逸れました。
仕上がった曲ではありませんが、その後の手の様子を貼り付けます。
打鍵時のまむし指は殆ど良くなっています。
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(追記)
↑この曲を、今日のレッスンではバランスを整え、出る範囲で強弱をつけ、つまりは表情豊かに弾けるよう、苦心惨憺・・・とても大変なことです。いくら言葉で並進行が分かっても、この小さな軽い手指で使い分けるのは…大人でも苦労する人は苦労しているのですから。
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