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2020-09

まむし指(ピアノに於ける)の矯正記録(3) - 2018.05.05 Sat

降って湧いた休日、とばかり前の2通をブログに書いた次第です。

今日のは4歳のお嬢ちゃんのことではありません。

その昔、NHKテレビに「ピアノのおけいこ」という番組がありました。
前にも書いたことがありますが、第一回は1962年で永井進先生。急遽決まったため、唯一小学生だった生徒の私が駆り出され、他は孫弟子にあたる方々。それも大変優秀な。第一回ですから扱うは「バイエル」。出演した生徒たちは大体3歳くらいで済ませた練習曲ですから、先生には別なご苦労がありました。カメリハでうっかり普通に弾いてしまうと、「そんなんじゃぁ指摘することがなくなるよ」と叱られたものです。「指を潰して弾いてみて」とか、切りそびれた爪を「本番前に切らないように」とか・・記憶の彼方ではありますが、そんな感じでした。
その後3ヶ月ごと、或いは半年ごとに講師の先生方は交代、内容もその先生の指導法が色濃く出て大変興味深いものでした。オーディションでモデルの生徒を募集するようになった為、徐々にレベルアップし、3年後の田村宏先生の時には全国から100人を超える小学生がオーディションに!受かった1人に6歳年下の妹が居り、お世話になりました。
そして、…(数えたが厳密に思い出せない)…私が大学生の頃、衝撃的な指導をなさったのが井内澄子先生でした。
普通の子供たちや、ピアノは独学という大人、色々な立場の人を合格させて、つまり特別ではない人たちを上達させてしまう!!
ピアノの鍵盤の蓋の部分を鏡と入れ替え、自分の手を映して練習することも印象に残っています。
それと!「まむし指の矯正」がありました。番組中の僅か3ヶ月位で完治させてしまうというもの。
熱心な指導ぶりに、後になって分かったことですが、私の大学同期生の中にも大学には内緒で習いに行った人がいた…う〜ん、何と羨ましいこと!思い付きもせず。

その後私は留学をし、コンクールや演奏活動、果ては結婚、子育てに追われて帰国。
留学中は、あり得ないほど素晴らしい先生方に師事した訳ですが、それでも「井内先生に習いたかったなぁ…」は消えず(特に「教え方」に惹かれ)、折しも満5歳から教えた娘が6歳半位の時、日本ピアノ教育連盟の公開レッスンで井内先生が講師をなさる!!運よく出させて頂きました。
娘のピアノ経験はとても浅かった訳ですが、課題曲だったバッハの小プレリュード(d-moll BWVは後で調べます)を弾き、とても楽しいレッスンをして頂きました。娘も興に乗ってハキハキ答えるものですから、大変驚かれたことを記憶しています。それほど生徒の興味を引き出す先生・・・
その時の礼状に、娘のレッスンをお願い出来ないだろうか、と書き添えたところ、とても親しげな内容や近況と共に、幼児のレッスンはしていない旨書かれたお返事を頂きました。それに添えられていたのがNHK出版のご著書『親と子のピアノ教室』。(我が家の家宝!?表紙を開くと一筆添えられたサイン!)

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この中に、やはり「まむし指」のことも書かれています。テレビの「ピアノのおけいこ」で実際に治したお話。矯正方法の例がいくつか譜例と共に載っています。内容は著作権に関わるかもしれませんから触れません(いや、私ごとき稚拙な文章力では凝縮して書けず…)。生徒たちを教える上で、とても参考になりました。まだ30代の私でしたから。


その後多くのまむし指の矯正を経験し、一口に「まむし指」と言っても十人十色。1人ずつの手の肉付きや指の長さ・太さ、親指の開き具合や関節のタイプを見極め、根気強く観察し、矯正して行くしかありません。
鉄棒の逆上がりと同じで、ある日突然出来る訳ではなく、一見突然できたように思えたとしても、それまでにどれだけ練習したか、工夫したか、それ以前に鉄棒に馴染んだか、などにかかっている訳です。
目下の4歳児は動画の通りぽっちゃりしているけれどもグニャグニャで、5度も掴めない手の大きさ、…そのうちオクターヴが届くようになるのだろうか?とも思いますが、私も4歳の時など5度は届かないほどではなかったか?と思い返し、拙著の「オクターヴ」のトレーニング方法のページなどを改めて眺める次第。

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この写真のモデルになってくれた生徒は、執筆当時は幼稚園年長組か小1か…
この子もまむし指でした。親子で気長に頑張ってもらい、この写真は治っているので1年以内で治ったのでしょう。幸い手は大きく、中3の今は10度が楽に届きます…(9度も掴めない、寧ろ届かない私としては何とも羨ましい限り・・・)

本人も観察、けれども幼いうちは親御さんが観察を手助け、それ以前に教師が真剣に観察し向かい合い、さりとて過度な要求はせずに、1ヶ月単位で少しであっても改善が見られれば、半年〜1年経った時に「いつの間にか治ったわね」という結果になる常です。

小プレリュードは、d-moll BWV 935とF-dur BWV 927でした。



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プロフィール

奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
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室内楽アレンジ:奥 千絵子
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演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
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制作・著作:奥千絵子
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