イヴリー・ギトリスの演奏会 - 2016.09.15 Thu
ギトリスの存在は恥ずかしながら、2006年に母が亡くなった後、マンションから我が家に建てた物置に母の遺品を運んで以降のこと。CDラックから出てきた中に、何故かガムテープでプラケースが覆われたCDが出て来た(母好みではなかったのか??)。それがギトリスを初めて聴いた1枚だった。
私自身、聴くのはヴァイオリン音楽が一番好きで、勿論見つけて早速聴いた。凄い!凄い!!小品集なのだが…語彙の乏しい私には何て書いてよいか分からないほど感銘を覚えた。電車に乗ればイアフォンでiPodで聴いていた。ワクワクしてしまうほどの独特のボウイングや歌い回し。共演者の練木繁夫さんのピアノが又素晴らしい!(私が小5〜6、桐朋の音楽教室へソルフェージュだけ習いに通ったが、その時同学年にいらしたと記憶)ギトリスが自由さとどまるところを知らず、即興的にどんなにテンポを揺らそうともピッタリと合わせて行く。いや、ただ合わせるのではない。「こう弾きたいであろう」と先も見通してリードする、といった方が正しいかもしれない。
亡き父はおそらく知っていたに違いない。好んで聴いていたヴァイオリニストに違いない。もしやこのCDは父のもの?でも時代的に(大正12年生まれで63歳で他界)、当時CDの再生機は我が家にあったかしら?LP時代でも好んでSPを収集していた人ですから・・
その後も何枚か購入したり、iTunesでダウンロードしたり、購入可能なものはおそらくパソコンの中に全部持っている…と思う。
そのギトリスが今年は94歳とのこと。もっと早く生演奏に触れたかったものです。
実際、チケットを買うことには「やめた方がいいですよ」とか「がっかりするだけですよ」とのざっくばらんな意見も多く頂いたのだが・・でも聴けて良かった。
2011年の震災後には、被災地を訪れて岩崎淑さんと演奏されたことも何かで読んだ。
2013年の来日時は、我が家もバタバタとしていて演奏会は逃した。その時のDVDはある。もっと昔の、所謂Virtuoso時代のCDもDVDも手もとにある。
ともかく「ユーモア」「遊び」「心」・・・
今年は、春に来日予定だったのが入院で延期になったと何かで読んだ。あらまぁ…残念!と思っていたら、夏に今回への延期公演を知り、慌ててネットでチケットを1枚購入、一人で楽しんできた。
前半、あたかも弓の毛1本で弾いているかの如きモーツァルトとフランクのピアニッシモ。素晴らしい共演者も調律師も大変だったのでは?と思うほど。
楽しかったなぁ・・・特に後半の「当日発表」の曲々。
共演者と遊んでいましたね。
(予約購入遅れ、まさに天井桟敷と相成った)



国語は大切にすべき。疎かにしたがために、こういう感動を的確に伝えられないもどかしさ・・・あ、的確に伝えては支障が出るから、か?頭混乱。
又追って書きたい(手直ししたい)と思います。
いずれにせよ独特の弓の使い方。94歳の方ですから、今回初めて聴かれた方は吃驚なさったに違いありません。
10年前、20年前の、あのフラジオがかった音色でビブラートもかけない色がフッと別な色に変化したり、私は大好きです。素人の方でも、好みが分かれるところが、「凄い」という証拠。
若い頃のヴィルトゥオーゾとしての演奏となると、これはもう・・・言葉を失います・・・
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