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2020-09

瞬発力と持久力、近位筋と遠位筋、硬直と脱力など(1) - 2015.06.30 Tue

ピアノを弾く動作に於ける話。

全て、著書に書いた話なので・・もっと大雑把に書きます。
指は、特に第1関節と付け根の関節からの「瞬発力」を鍛える必要があります。
付け根からの分離もさることながら、どの指も均等に鍛えられるべきところ、やはり第3と第4指、第4指と第5指の分離は元々弱いので必要。特に第3→第4→第5指の順に指を高く上げてみると、第3指はトレーニングなしでスパッと一番高い位置まで上がった、という初心者の生徒には出会っていません。これは人類への進化過程(特に神経系)と関係がありそう。
打鍵も然り。弱い指の分離を補うためにも指先の関節のトレーニングは必須(これを【A】のタッチとしています。指の付け根から投げる動作は【B】のタッチとしています)。
又、手首を支点にして「手」を鍵盤に向かって投げてみる。元の位置に戻るだけの瞬発力をもって、です【G】。同様に肘関節を支点【H】、肩関節を支点【I】、その後、指先は鍵盤に近付けておいて肩関節から腕全体を腕が跳ね返るだけの瞬発力で投げ【J】、等、考え得るあらゆる基礎のタッチを著書では18種類にまとめました。これらを練習し、やがてその累乗数のタッチの種類が出来てくると思うのですが、これとて「心」と結びつかなければ全く意味がありません。でも分類しての基礎練習は大切なのです。
これら、一見すると関節を鍛えているように見えますが、実は指〜腕〜肩〜背中のあらゆるスジ、筋肉、神経を連動して鍛えています。

小学生の「鉄棒のさか上がり」「雲梯」「攀登棒」であっても、決して手そのものの握力だけではなく、やはり連動していると思われます。但し、最終的に自分の体重を支えるだけの握力は必要かもしれません。
可成り進んだレベルでピアノを弾くには、それだけの握力も腱力も必要です。
体幹に近い筋肉を近位筋と言い、遠い筋肉、つまり手や指の筋肉は遠位筋と言いますが、両方の連動です。

こうして考えると、ピアノを弾く行為はスポーツ的要素が満載!
私の小学生時代の恩師は体育が専門で、体育の授業では腕立て伏せを100回、懸垂は出来る限り回数を増やす…などなど、今になると感謝です。

硬直させることと脱力することの使い分けもピアノには必須不可欠。
如何に余計な力を抜くか、これがとても難しい。
ある指で強い音を出すために全腕を鍵盤に向かって投げ、これを保持音として押さえたまま他の指で音群を弾く場合、その保持音の指は打鍵するや直ぐに緩めなくてはなりません。他の指の動きに影響してしまうからです。
例えばショパンのプレリュードOp.28の第8曲。親指はメロディラインとして強弱を付けて腕の重さを加減させて弾き進み。この親指を押さえている間ずっと力んでいては他の32分音符が弾けない。(勿論32分音符の音型を弾けるレベルに達しての話ですが)

ともあれ、瞬時に投げたり押さえたりしても、即刻脱力する。
私の場合は手が小さいので(9度は届かない)、なおさら脱力は意識して若い頃は練習しました。ですから腱鞘炎など無縁。ラフマニノフやプロコフィエフなどは届かない音が多すぎて避けて通ったから??

ピアノの話の続きは又。親指の使い方などを・・・


日常生活ではどうでしょうか。
如何に「硬直したまま」の作業の多いことか。
これを、意識して脱力すれば良いのですが…個人的な話で馬鹿丸出しながら、去年の夏以降今年の2月に至る半年間、期限付きの3つの広い物置撤去にあたり、焦って慌てての作業が悪かったのでしょう。何キロもありそうな重い箱をいくつ運んだか…。また、片手で持てる限り(つまり、親指とその他の指で挟める限り)の冊数の本を持っては箱に入れ換えたり、合計何百冊に及んだのでした。
最終的に捨てるしかなくなった本も多く、それらは紐で縛って第3月曜の収集に出す。その紐で縛る作業とて「硬直したまま」。肩や腕はピアノを通じて自然に体得した脱力で作業をしていたようです。ところが両手の親指と他の指で紐を持って目一杯引っ張り、可成りの冊数をぐるぐると巻き付ける訳です。
こんなことを続けていては腱鞘炎になってしまう!!と思えど、休む日は無し。
とうとう両手親指を痛めました。期限ギリギリ、作業は間に合ったのですけれども。
ふと思ったのは、腕や肩が脱力せずに意識して一緒に頑張れば良かったのか??と、ドシロウトは考えてしまう・・
孫の抱っこも。
ばばには可愛くて、せがまれると「駄目」が言えない。
この話は又後日。


神経系はもとより医学は全くの門外漢でありますが、手指の神経は(も)橈骨側と尺骨側に分かれます。
手の背面の橈骨神経は第1指〜第4指それぞれに繋がり、尺骨神経は第5指と第4指に繋がっています。
つまり第4指は尺骨からも橈骨からも繋がっているため、第4指だけを上げるトレーニングをしなくてはピアノは演奏困難。第3→4→5指と指を高く上げる時に第3指が一気に「これ以上上がらない」位置まで上がりにくい「トレーニング前」の指も、その事と関係があるのではないか?と思います。
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奥 千絵子

Author:奥 千絵子
★上の画像は2001年にCDにして約3枚分を収録したものを,2006年に2枚組としてリリースしたCD「樂の音に寄せて」です.『レコード芸術』2007年1月号で「特選盤」として取り上げられました.戸倉新樹教授によるライナーノートは医学生にもお薦めです.その他のCDや著書はWebsite「本館」からお入りください.このブログも「本館」のDIARYです.
★このブログの"Grüß Gott !" (文字化けの場合はGruess Gott!)は墺・南独の時間を問わない挨拶です.Website「本館」のDIARYです.出版CDや著書の詳細は「本館」のメニューからお入りください.
Website「別館」もあります. 著書「ピアノと向きあう」の説明を補うサイトです.よく頂く質問に説明を記載しています.
★上記著書については今井顕 氏によるKINOKUNIYA書評空間WEBLOG を是非ご一読くださいませ.
Auch auf Deutsch schrieb ich…
★【膠原病の記録】余りに医療のカテゴリーがが増えてしまったので目下整理中です.大変複雑な病気の経験が同じ病の方々への参考となりましたら幸いです.
「乳癌と膠原病(皮膚筋炎・多発性筋炎)」「膠原病(退院後)」 ,その他の医療の話(自分以外も含めて)は「医療・病院関係」,に取り敢えず分けました.
平成12.12.12.病院での復帰リサイタルは演奏動画入り記録です。
★恩師のことは55年間を遡り少しずつ記載するつもりです。目下のところはこれだけです.
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【BGM】
Robert Stolzメドレー
演奏:東京カンマーコレーゲン 
室内楽アレンジ:奥 千絵子
ショパン:華麗なる大円舞曲Op.18
演奏:奥千絵子 ショパンのワルツは上の画像の2枚組CD「樂の音に寄せて」に入っております.
★Copyrights©1997-2020 Chieko Oku All rights reserved.
制作・著作:奥千絵子
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